nTech Skate_shape

折りたたみ可能なコンテンツ

6.8mmと9.0mm

nTech Skateは2種類の直径でラインナップされています。

6.8mmは貼り付けるマウスの制約が少なく、個数による滑り感の微調整が可能です。

9.0mmは貼り付けられるマウスの制約はありますが、直径が多いことによる設計自由度の高さを生かした形状がラインナップされています。

動と静のコントラスト

マウスソールの断面形状は、「動と静のコントラスト」、すなわち滑り出し易さと止まり易さのコントラストを決定づける要素です。
このコントラストは、マウスソールがマウスパッドのスポンジ層にどれだけ沈み込むか、そしてその沈み込み量の変化と関係しています。

一般に、沈み込みが浅ければ抵抗は減少します。
逆に、沈み込みが深くなると抵抗も大きくなります。
この沈み込みの量は、マウスの移動速度によって変化し、加速時には沈み込みが浅くなって滑りやすくなり、減速時には深くなって止まりやすくなるという傾向があります。

マウスソールの断面形状によって、速度の変化に対するこの沈み込みの変化のし易さを調整することができます。

断面形状と沈み込み

たとえば、Speed形状のように鋭いカーブの断面を持つソールは、加速時には沈み込みが一気に浅くなって抵抗が小さくなり、減速時には急激に深く沈み込んで強い抵抗が発生します。そのため、Speed形状は加速時にはより加速し易く、動と静のコントラストが強い操作感をもたらします。

一方で、Balanced形状のように緩やかなカーブの断面を持つソールでは、沈み込みの変化が穏やかで、抵抗の変化も滑らかになります。それにより、Balanced形状は抵抗の移り変わりが緩やかで、動と静のコントラストが低い滑走感を実現します。

速度や断面形状によって沈み込み量が変化する背景には、複数の要素がありますが、基本となるのは、マウスパッド内部のスポンジの反発力です。マウスが動いている間、一定の時間内にソールが押しのけるスポンジの体積が大きくなるほど、反発力も大きくなります。この反発力がソールを浮き上がらせる力として働き、結果として速度に対する沈み込み量の変化が生まれます。

抵抗ギャップと沈み込み

マウスが滑走状態から静止する際には、動摩擦抵抗のみが影響します。一方で、止まっている状態から動き出すときには、静止摩擦抵抗から動摩擦抵抗の両方が影響します。

マウスを動かし始めるには、まず静止摩擦力を上回る力を加える必要があります。しかし、動き出した瞬間に摩擦抵抗が静止摩擦から動摩擦へと急激に変化するため、その切り替え時に抵抗のギャップが生じ、動き出し直後の動作が意図通りになりにくくなります。

特に、マイクロフリックのような短距離のエイム操作や、ハイセンシでのプレイにおいては、このギャップが大きな影響を与えることがあります。

このギャップは、すべての素材において静止摩擦力が動摩擦力よりも高いという基本的な物理特性に起因しており、完全に取り除くことはできません。一般的には、素材を選定によってこの問題を緩和するアプローチが取られますが、断面形状の工夫によっても、ギャップを相対的に小さくすることが可能です。

マウスソールは、静止時にもマウスパッドのスポンジ層にわずかに沈み込んでおり、動き出す際には進行方向のスポンジを押しのける力が必要になります。

このスポンジを押しのける抵抗は、摩擦とは異なり、静止時と滑走時で特性が変わりません。そのため、動き出し時の総抵抗におけるギャップが相対的に小さくなり、操作性を向上させることができます。

Speed 6.8mm

フリック重視のスタイル向けに、鋭いカーブを描く断面形状で、高いコントラスト、急激な加速と減速を実現する設計

Balanced 6.8mm

チルエイムを理想とするスタイル向けに、緩やかなカーブを描く断面形状で連続的で緩やかな加速と減速を実現する設計

Flat 6.8mm

トラッキングを重視するスタイル向けに、フラットな底面で操作時にマウスの姿勢安定性が高く、コントラストが殆どない設計

Hybrid 9.0mm

2セクションの断面形状で1段階目ではSpeed形状のような高いコントラスト、2段階目では平坦面が接触することで、動と静が切り替わるようなハッキリとした操作感。
底打ちもしづらいく柔らかいマウスパッドでも使用し易い、Speed 6.8mm以上の静と動のコントラストを求める方へ。

Balanced 9.0mm

6.8mmのBalanced形状よりも緩やかなカーブで、中間層の柔らかいマウスパッドでも使用しやすく、よりコントラストを下げた設計

Flat 9.0mm

トラッキングを重視するスタイル向けに、フラットな底面で操作時にマウスの姿勢安定性が高く、コントラストが殆どない設計